Phasemation フェーズメーション

colums会長のコラム

会長のコラム 249

最近のトールボーイ型SPの低音再生に不満を感じる私であります。12畳ほどの和室にセットした、最新の160万円程度のスピーカーを駆動するに当たり、300Bシングル・アンプでは充分な低音再生は期待できない、せめて300Bパラシングルと言う事に付いてお話し
て来ました。
当社開発途上にある211シングル・アンプと211パラシングル・アンプではこの低音再生
に如何影響するか。最初に211シングル・アンプで試聴を行ってみました。
出力管211と300Bとは、ヒーターの構造が違います。300Bは、本来オーディオ用に設計された直熱型ヒーターであり、211は通信用キャリアー出力管として設計されたトリウム・タングステン・ヒーターです。高出力オーディオ管として使用される事の多い球です。従って、スピーカーへの影響は、高出力によるドライブ力は当然として、高域への影響はより大きいはずです。
この点を踏まえて、出力パワーを稼いで、トールボーイ型SPへの低音効果を期待するわけですが、先ずは、出力レベルが同じ程度の211シングルと300Bパラシングルでの比較試聴を試みました。
結果は、理屈通りと言おうか211シングルの高域再生能力は300を俊逸している。低音の駆動力は300Bパラシングルと遜色無し、と言うことは、211シングルは中高域の馬力がある分だけ優れているのは当然と考えられる。言ってみれば、300Bパラシングルより良い結果と言い切れるのか、理論上はそうであっても、音楽再生のツールとして、「音楽有ってのオーディオ装置」と言う大原則を主張する私としては、流石に判断に追い込まれ苦しむ。
私だけの感覚で結論を出すのは良くない。同じく音楽好きの開発部長、斉藤の耳感にも頼りたい。と言う事で結論は一時ストップし、改めてレポートすることにする。

今月の音楽ライフ
初めに、5月のコラムで書き残した新国立劇場の公演、オペラ「リヒャルト・シュトラウス/サロメ」をレポートします。
5月30日PM 2時開演で新国立劇場に行って来ました。オペラ公演としては短い公演時間で、休憩無しの本公演は、3時30分終演でした。このオペラの内容は、少々グロテスク気味の変態性格の女性を描いているものの、音楽がリヒャルト・シュトラウスの秀作とあって、這ってしまう素晴らしいメロディーが全編に響き渡り、ストーリーの内容が観客を高揚し続けるのです。そして、ストーリーは下品にならず恐ろしさを伴った、心地よいメロディーが何とも言えない心地良さを伴って、観客を別世界へとひきずり込むのです。
「美女と生首」の副題が付いてもおかしくないストーリーですぞ、怖いかも知れませんぞ、
それがそうでは無いから、このオペラの重さと言うか価値観が生まれると思います。
東京フィルの演奏、オペラ劇場の音響の素晴らしさが、観客を夢の世界に導く、何とも言えない素晴らしい時間経過に、改めて新国立劇場ならではと感じ入った次第です。
当日のキャスト
サロメを演じる、ソプラノ歌手 : アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ、この人ヨーロッパで活躍している人で、美声で美人なるも新国立劇場初登場、素晴らしかった。
以下、ヘロデ、ヘロディアス、ヨハナーンの4人の主役は外国人。以下、全て日本人歌手でした。

指揮 コンスタンティン・トリンクス
この人は、ドイツ人で自身は若い時期合唱団のテノール歌手で、幅広いレパトリーを持って居た、その才能を生かし指揮者に転向、ドイツ国内の主要オペラハウスで活躍している現役バリバリの指揮者です。
オーケストラ 東京フィルハーモニー
コンサートマスター 三浦彰浩

今月の新国立劇公演は、今シーズン最後の公演で6月30日 PM 2時開演となります。
「ザ・オペラ」と言っても通用する、イタリアオペラを代表するオペラでもある、プッチーニ/ラ・ボエームです。
この公演レポートを待つとコラムのアップが大きく遅れますので、来月のコラムにアップさせて頂きます。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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