会長のコラム 278
前号で、白内障手術後に、怪我をした話を書いた。今月は、その後の顛末について書いてみたい。
白内障の手術は、簡単ですぐに済むと経験者から励ましの声掛けでした。確かに短い時間で痛さも無いのだが、後がいけない。私、中学生の時から眼鏡をかけていた人間だから、眼鏡が無いと、常々何かを忘れている、との思いが走る。そして、前号での事件、新国立劇場のガラスの壁に激突、幸いに骨折には至らなかったが、手術後の手当てに往生しつつ、不自由な生活環境を強いられていた。特に顔を洗うな、頭を洗うな、一日4回の定時の点眼薬の義務、1ケ月間それが続く。そして、1ケ月後に制約解除。しかし、使い慣れた眼鏡がまるで合わない。
眼鏡のレンズを入れ替えるべく検眼、レンズが出来る迄10日程、不愉快が続く毎日は、「気」が変になる。来年の誕生日は90歳、レンズが出来ればハッピーな生活環境が送れるのであろうか、と言う心配事まで出て来る。生活状況は穏やかで無かった。
一方、オーディオ事業は、担当社員の気遣いや、新商品の出来栄えが抜群に良く、眼鏡無しの環境に耐えることが出来て、救われていた。それは、今年の当社オーディオ新商品のイコライザ―・アンプ「EA-1500」が、従来の業界には無いスペックをクリアーし、前評判が抜群と言う頼もしい成果を得たのだ。
この新商品は、今話題の光カートリッジと従来のムービング・コイル型の磁気発電方式によるカートリッジの両用に対応する、弊社初の商品です。しかも、当社は、ムービング・コイル型カートリッジを主業とするメーカーです。とはいえ、音を極めるマインドは同じ、広くマニアの方々にご満足いただける事、間違いなし。加えてオーディオ各誌からの評価は、抜群に良い評価を頂いており、オーディオ愛好家の方々、音楽愛好家の方々からのご試聴を期待して居ります。
11月15日(土) 14時開演で、神奈川フィル定期演奏会に横浜みなとみらいホールに行ってきました。
| 当日の演奏 指揮: | 大植英次 |
| コンマス: | 石田泰尚 |
| 演奏曲目: | ラベル/道化師の朝の歌 バーンスタイン/キャンディード バーンスタイン/弦楽の為のディヴェルティメント |
| 休憩を挟んで第二ステージ | ストラビンスキー/バレー音楽「春の祭典」 |
当日の演奏は以上でしたが、いずれも現代音楽の右翼とも言える曲、特に「春の祭典」初演時には聴衆の驚きが大きく、ざわめきで踊り手に音楽が聞こえなくなったとのいわく付き、音楽の革新性が決定的だったと言われています。
やはり当日の神奈川フィルの演奏は凄まじかった。オーケストラ・メンバーも正規の倍の人数だった様に見えた。この曲の生演奏は初めての経験でしたが、兎に角メンバーの皆さんご苦労様でした。聴衆の皆さんの拍手が中々止まない、指揮者は何度も呼び出されていました。舞台上の演奏者の皆さんご苦労でしたとの思いの拍手は私も同感で、神奈川フィル定期演奏会メンバーである事に幸せを感じたコンサートでした。